心療内科とは
よく心と体のバランスと言いますが、体が痛めば心が折れそうになってしまうこともあり、また強いストレスなどで心が痛んでしまった時には体もあちこちと悪くなることがあります。
心療内科では、この心と体のバランスを「からだ」だけでなく「こころ(や環境)」を含めた「全人的医療」の実践により、それぞれの影響を調整しております。 心が原因といわれると、つい特別なもの、自分が弱いのではないかと思ってしまいがちですが、ストレスの多い現代社会では、心と体のバランスが崩れて、不眠や不安症、パニック障害、うつ病などの症状を起こしてしまうことは珍しくなく、誰にでも起こり得ます。
しかし、体の不調と比較して心に不調は、はっきりとした症状が現れないこともあります。なんとなくやる気がでない、だるいなど、なかなか休養が必要だと周囲から理解されない、時には自分自身も休養の必要性を感じないことがあります。また、自分の心の弱さが原因だと思ってしまうなどして、悪循環を起こしてしまうことが多いのも心療内科で扱う疾患の特徴です。
心療内科で扱う疾患の例としては、ストレスによる胃潰瘍、不眠や睡眠時間のずれなど眠りに関するもの、動悸や息切れなど循環器の乱れ、頭痛や腹痛など体の痛み、めまい、手が震えたり汗をかいたりといった自律神経の症状など、比較的はっきりしたもののほか、全身の倦怠感、やる気が出ない、急に不安になったりイライラしたりする、人間関係がうまくいかないなど多岐にわたっています。体の不調を訴えて病院で検査を受けても数値的に何も異常が見つからず、心の不調があるにも関わらず、どこも悪くないといわれてしまうことも珍しくありません。
当院では、患者様一人ひとりに寄り添い、内科やアレルギー科をはじめ、自律神経失調症や不眠などの睡眠障害、不安障害、パニック障害、ストレス障害、うつ病などでお悩みの方を診療していきます。お気軽にご相談ください。
心療内科でよく見られる症状
以下のような症状は、当院で扱う代表的なものです。このような症状にお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。
疲れているのに、寝つけない・たくさん寝ているのに寝足りない
なかなか眠れない、せっかく眠れたのに夜中に眼が覚めてしまう、十分な時間眠ったはずなのにいつも寝足りない気がするなどの症状は、不眠症や睡眠障害が疑われる可能性の高い疾患です。しかし、こうした症状は他の病気との関連が高いことも知られています。たとえば、睡眠時無呼吸症候群など体の不調のほか、うつ病、パニック障害、社会不安障害、適応障害、発達障害、強迫性障害などの可能性もあります。全体を調べなければ併発している病気を見逃してしまい、悪化させてしまう可能性もあります。心療内科では、こうした内科と精神科にまたがるような症状に対しても診療していきます。眠りに関して、少しでも気になることがございましたらご相談ください。
動悸や過呼吸が起きる、息苦しさが怖くて外出が不安になる
人前であがる・緊張してしまう
人前に出ることが苦手、プレゼンテーションや会議での発言を考えると前夜から眠れなくなってしまう、人前で話すと手が震えたり冷や汗が出たりする、このような症状がある人は社交不安障害(あがり症)、適応障害、発達障害などが関連していることが考えられます。
放置すると、だんだんと人との関わりを避けるようになってしまったり、仕事などでは発表の場を避けたり会議で発言を控えたりするようになってしまったりと、日常生活や仕事のなどに差し障りがでてくることもあります。症状が悪化する前に、性格の問題と放置するのではなく適切な治療をすることをお勧めいたします。
感情のコントロールができない・周囲に強くあたってしまう
すぐに感情が抑えきれなくなり、怒り出したり泣いたりすることが多いような場合、うつ病や双極性障害(躁鬱病)、認知症、発達障害などが考えられます。
ネガティブな心の動きをコントロールすることができなくなり、衝動的に反応してしまうので、対人関係が上手くいかなくなり、さらに負の感情をもってしまう悪循環に陥ってしまうことがあります。自分が苦しくなる、あるいは人間関係が悪化する前に適切な治療を受けることが大切です。